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岩並歯科医院は○○○○○○○○を専門とする○○○○○○○○会社です。

歯のひび.破折歯治療で受診される方に 質問Q&AHEADLINE


歯のひび割れや破折について多くのお問い合わせをいただきます。当院では開院以来歯の破折治療を行っておりますがここ数年特に多くなったと感じております。
お問い合わせされる方の多くが治療に関して不安をお持ちなようなのでよくある質問をまとめてみました。





 Q 受診したその日にどのような治療するのでしょうか?
 Qひび割れ治療の流れを教えてください。
 Q再植の治療当日について教えてください。
 Q再植という言葉を初めて聞きました、心配です。
 Q破折はCTを撮ればはっきりわかるのでしょうか?
 Q破折やひび割れは必ず治療することができるのでしょうか?
 Q歯のひびの臭いや膿は薬だけでなおすことはできないですか?
 Q割れた歯は自然になおりますか?
 Q遠方からですが歯のひびの治療は受けられますか? 
 Q歯のひびを治療せず一年以上放置してしまいました...
心配です
 Q歯のひびが2本あると言われました。私の歯は割れやすいのでしょうか?
 Q再植の予後についておしえてください










Q 受診したその日にどのような治療するのでしょうか?

A 腫れたり痛みが強いなどの急性症状があれば応急処置をします(洗浄、投薬など)。そうでなければ歯の診査を行い治療方針について患者さんと協議します。
診査と説明に1時間程度かかります。
当日すぐ処置することはありません。

Qひび割れ治療の流れを教えてください。

A ひび割れの場合はまず内部からの接着を行います。状態に応じて数回かかります。
その後2.3ヶ月経過を観察して問題がなければ冠などを被せます。
問題がある場合は接着再植術を検討します。

Q再植の治療当日について教えてください。

A 麻酔後抜歯して,30分〜1時間で破折部分を接着修復し抜歯した部位に歯を戻し固定します。
接着修復している間は患者さんは待合室でお待ちいただきます。近所の方は自宅でお待ちになる方もいます。
治療を受けた患者さんの多くは心配するような痛みはなかったと言われます。
Q再植という言葉を初めて聞きました、心配です。

A 破折歯の治療で再植ばかりがクローズアップされるのでこのようなご質問が多いのですが破折の状態に応じて治療法を選択するので必ず再植するということはありません。
再植法は歯科で古くから行われている方法で手法としては確立しています。
接着再植法についても院長も在籍していた北海道大学歯学部保存学教室で25年以上研究・施術されています。

 

Q破折はCTを撮ればはっきりわかるのでしょうか?

A 歯に縦方向に入ったヒビや破折をCTで検出するのは簡単ではありません。さらにX線を通しにくい根の詰め物や金属の土台(差し歯)があると画像が乱れるのでさらに難しくなります。
そのため「まずCT」と言うわけにはいきません。
しかし通常の診査やレントゲン写真で結論の出ない症例で破折やヒビの疑わしい部位の骨の微妙な変化を検出するためには有効です。

Q破折やひび割れは必ず治療することができるのでしょうか?

A 破折の状況によります。
歯が細かく割れている場合は接着が困難です。また破折部からの感染で歯を支える骨が大きく破壊されていたり、破折してから長く放置していると割れた歯が虫歯になったりして治療が困難になります。
術前診査で適応・不適応を注意深く検討しますが、抜歯して初めて細かいひびがわかることもあります。



Q歯のひびの臭いや膿は薬だけでなおすことはできないですか?
Aなおりません。
@破折やひびによる臭いは破折部に食べ物が入り腐敗して悪臭を放つ
A破折部やひびに定着.増殖した細菌が悪臭物質を生み出す
B細菌感染により歯肉から膿が出て臭う
破折やひびは歯ブラシなどの清掃器具も入りにくいのでうがいや歯磨きで臭いを抑えることは困難です。

Q割れた歯は自然になおりますか?

A骨折とは異なり割れてしまった歯は自然治癒することはありません。

Q遠方からですが歯のひびの治療は受けられますか? 

A
関東以外の遠方からの患者さんも多数来院されてます。遠方からの方は少ない回数で処置を進めるよう時間等配慮しますのでその旨お話しください。痛みや仮歯の脱離など生じないように配慮しますが治療内容によっては難しい場合もあります。十分相談検討のうえ治療をお受けください。

Q歯のひびを治療せず一年以上放置してしまいました...
心配です。


A歯のひびは自然に治ることはないので 時間とともに進行するおそれがあります。初期であれば簡単な処置ですみますが症状が進行し感染が広がるとできなくなります。

Q歯のひびが2本あると言われました。私の歯は割れやすいのでしょうか?

A天然の歯に強度的な差はありません。しかし歯のひびや割れた歯はだれもが経験があるというものではなく、特定の人に集中して何本も割れる傾向があると思っています。
これは神経を抜いた歯が多数あったり、歯に無理を与える習慣が関係しています。割れた歯の治療も大切ですが、破折につながる習慣や治療を見なおすことも重要です。

Q再植の予後についておしえてください

A患者さんから「破折歯の接着治療の成功率は?」とよく聞かれます。治療対象となる破折歯の状態が様々なために単純な比較は困難で「成功率」という言葉はあまりなじまないような気がします。
 患者さんの疑問も当然なので破折歯の接着治療の予後についてまとめた論文から紹介します。それによると垂直破折した歯274本のうち接着治療したものは231本、生存率は5年後73.6%10年後60.7%でした。また破折歯の状態によって成績は異なり歯肉や歯槽骨のダメージが少ないほど良好とのことです。
また他の治療法との比較も気になるところだと思いますが垂直破折歯は抜歯の対象であり治療についてはケースリポート(こんな治療をしてみました的な報告)がほとんどで特定の治療法についてある程度のケースを集めて予後を報告したものはありません。
 接着治療が破折歯の治療に用いられるようになって約40年、動物実験等基礎的な検討が始まってから約25年たちました。術式や適応症の見なおしにより進化してきました。当院でも10年以上経過した症例も蓄積され治療のさらなる手応えを感じています。最新の術式による臨床成績の報告が待たれるところです。
            
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