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〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町14-8
歯のひび.割れた歯 歯根破折の治療 |
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iwanamidentalclinic |
はじめに 当院では開院以来割れたりひびの入った歯(破折歯)の治療を行っておりますが、最近特に破折歯の治療についてのお問い合わせが多くなっています。 8020推進財団が調査した「第2回 永久歯の抜歯原因調査(2018)」で抜歯の主原因としてもっとも多かったのは、歯周病(37.1%)、次いでう蝕(29.2%)、破折(17.8%)でした。前回調査(2005年)に比べ、う蝕や歯周病の割合がやや減少し、破折が増加しています。 これからはう蝕、歯周病の予防・治療の質がさらに上がりう蝕、歯周病で抜歯されることはますます減っていきます。歯根破折による抜歯が圧倒的に多くなるでしょう。事実歯科治療の先進国である北欧では抜歯原因の第一位は破折です。 歯が欠けたりヒビが入っても歯肉から出ている歯冠部で歯の神経にヒビが達していなければ通常の虫歯の治療とあまり変わりません。欠けた部分を取り除き、詰め物や冠を装着してまた使うことができます。 神経にまでヒビが及ぶものは歯の神経を取る必要がありますが、ヒビが歯根にまで拡がっていなければ虫歯で神経を取った歯と同じように治療後また使うことができます。 神経に達する破折は処置よりも「破折している」と診断するのが難しい場合も多く、痛みの原因が判らず何軒も歯科医院を受診する患者さんも珍しくありません。 問題は歯肉の下の歯根部にまで破折が及んだ場合です。歯根が真っ二つに裂けるように割れていれば誰もが「この歯はダメかな‥」と思われると思います。しかし歯根に亀裂が入っているだけでも歯科を受診すると「抜歯」と言われます。亀裂が入ったくらいなら接着材を流し込んで固めてしまえばいいのにと思われる患者さんも多いのではないでしょうか。 歯根の亀裂は細菌の侵入路となって歯を支えている歯肉や骨(歯槽骨)に感染を惹き起こすからです。 治療は破折した部分やヒビの感染部分を取り除き分離しないように接着封鎖するすることが求められます しかしヒビに接着剤を流しても破折内部に浸透することはなく、裂けてしまった場合には唾液や血液が存在する口の中では接着材を流しても接着しません。そのため破折した歯はほとんどの場合抜歯されています。 |
接着治療法は日本で考え出された治療法です。歯科臨床の世界では日本の情報発信力は高いとは言えずワールドスタンダードな治療法にはなっておりません。そのため破折歯の接着治療を否定する歯科関係者もいます。 しかし抜歯以外治療の選択肢がない垂直性破折歯を救済する方法は接着治療以外になく「自分の歯を生かす・残す」上からも十分意味のある治療と考えております。 勤務していた大学病院で長年「歯を残す」治療を研究・実践してきましたが、その一つとして25年程前に始めた破折歯の接着治療は症例を重ねることによってその信頼はしっかりとしたものになりました。 歯の破折で「抜歯」と宣告されたら治療法の一つとして検討することをおすすめします。 |
ひびや割れる原因
力に対する歯の耐久性を低下させるもの
異常な力を加わえるもの
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1.噛むと痛みや違和感がある。 2.臭いがする。 3.歯茎から膿が出る、腫れる。 4.歯周病の症状(歯周ポケット等)が出る 5.歯周病や歯根の治療をしても症状が改善しない。 6.冠が土台ごと外れる。 7.神経のない歯がしみる。 |
歯のひびの症状@ 口の中がすごく臭いので困っている ←割れた歯 この症例の患者さんは口の中が臭うとのことで来院されました。家族にも指摘されお悩みでした。 ←感染物 割れた歯の部分から細菌が侵入して増殖していました。これが臭いや痛み・膿などの原因です。治療中も処置室に臭いが広がるほどなので患者さんもつらかったのではないでしょうか。 ←接着した歯 感染部分を除去し破折部を修復してから2.3日後には臭いや違和感もとれてほっとされたようでした。 |
歯の症状A 歯茎が腫れて痛い、膿がでる。 ←割れた歯 この症例の患者さんは一年前から歯に違和感を感じ 歯科医院を何軒も受診しましたが「割れているので抜歯が必要」との診断で「歯を残せないか」と悩まれて来院されました 。はじめは軽い咬合痛でしたが しばらくすると神経がうずくように痛み 落ち着くと歯茎がはれてフィステル(膿が出る穴)ができ膿がで続けていました。原因は歯のひびからの細菌感染です。ひどいと同じ症状を何度も繰り返し顔の半分が腫れる方もいます。 ↑口腔外接着 |
歯の症状B 神経がないの歯がしみる? ←割れた歯 この症例の患者さんは「熱いものがしみる」とのことで来院されました。ほとんどの歯が神経を抜く治療(抜髄)を受けており、しみる刺激を感じる神経のある歯はありませんでした。 X線検査で偶然歯根の破折が見つかり治療することになりました。 ↑口腔外接着 破折歯を治療することによって熱いものがしみる症状も消失しました。神経のない歯がしみることは考えにくいのですが、破折歯がしみると訴える患者さんは他にも経験しており何らかの関連があるのかもしれません(温度変化によって歯が膨張し破折部が開くなどが原因と考えられます。) この症例のようにかなり細かく破折しても接着が可能であれば治療できる可能性はあります。 |
歯が割れたりすると強い症状が出るとお考えになると思いますが、ほとんど症状がなく気づかない方もおられます。歯科でレントゲン検査や歯周病検査をした際指摘されて初めてわかることもあります。 |
診査・診断について
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ひび割れに接着材を流しこむ方法 破折が初期の場合は感染が歯周組織に波及せず破折部の分離もありません。 この場合後で説明する接着再植などの処置はかえって歯にダメージを与えるので、より慎重な処置が求められます。 以前は歯根に破折線が観察されると破折の進行を防ぐために歯の土台(ポスト、コアなどと呼ばれています)を強力な接着剤で装着していました。破折部に接着材が入り込むことも期待していました。 しかしこの処置では時間の経過とともに破折の進行が観察されることも多かったようです。 破折線を処理しないままでは感染部を除去できず、また接着材の浸透も思わしくないことがわかってきました。 最近歯科治療にマイクロスコープが導入され歯根内部の繊細な処置が可能になり歯根破折歯の治療でも診断・処置に大活躍しています。 拡大視野下で超音波切削器具やマイクロエキスカベーターを用いて破折線を拡大して感染部を除去・拡大し接着材を浸透させます。 ←破折線の拡大後 その後土台を接着材で装着し一体とすることで補強し冠など被せものを装着します。 ただ歯根内からのアプローチは視野も制限されアクセスも困難となるため臼歯では時間もかかり経過を慎重に観察する必要があります |
歯のひび割れや破折について多くのお問い合わせをいただきます。当院では開院以来歯の破折治療を行っておりますがここ数年特に多くなったと感じております。 お問い合わせされる方の多くが治療に関して不安をお持ちなようなのでよくある質問をまとめてみました。
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当院では垂直性破折歯の治療に接着治療を施術しております。 この治療法は日本で考え出された治療法です。歯科臨床の世界では日本の情報発信力は高いとは言えずワールドスタンダードな治療法にはなっておりません。そのため破折歯の接着治療を否定する歯科関係者もいます。 しかし抜歯以外治療の選択肢がない垂直性破折歯を救済する方法は接着治療以外になく「自分の歯を生かす・残す」上からも十分意味のある治療と考えております。 勤務していた大学病院で長年「歯を残す」治療を研究・実践してきましたが、その一つとして25年程前に始めた破折歯の接着治療に対する信頼は症例を重ねることによって しっかりとしたものになりました。 歯の破折で「抜歯」と宣告されたら治療法の一つとして検討することをおすすめします。 |
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